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NSRにスクーター用2ストオイルを入れるとしたらどのオイルを入れるか?

ジョージマンです。

つい先日、NSR250Rでソロツーリングに出かけ、奈良県の山中を走っていた時のことです。

 

ながらく2ストのバイクに乗っていなかったせいか、ついうっかりしていました。

 

オイルの残量を確認せず出発し、

オイル給油の警告灯が光ってしまいました。

 

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 【目次】

 

山中で点灯したオイル警告灯

この日は大阪を出発して169号線を通り、峠道を走るルートを選んでいました。

街から外れて峠道へと入り、予定していた走行距離の半分ほど走行したところでオイル給油の警告灯が点灯。

 

まわりにはオイルを売っていそうなお店は見当たりません。

ガソリンスタンドは進めば1件ありますが2ストオイルの在庫は期待できません。

 

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引き返すか、先へ進むかで迷いましたが、Googleマップで確認したところ、山を越えた三重県 熊野市にホームセンターが2件あるのを確認して先へ進むことにしました。

 

1件目はコメリホームセンターです。

NSR250Rのメーカー指定オイルはホンダ純正の『ウルトラGR2』ですが、置いている確立はかなり低いです。

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各社の純正オイルはありましたが、やはりスクーター用だけです。

  • ホンダ ウルトラ2スーパー
  • スズキ CCIS スーパー
  • ヤマハ オートルーブスーパーオイル

スクーター用2ストオイルを入れてすぐ壊れるようなことはないとは思うのですが、

 

なんとなく嫌ですw

 

しかし、無いものは無いので最悪はこの中から選ぼうと考えていました。

(どうでもいいけど、なぜ全部にスーパーという名前がつくのだろう?w)

 

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一応あることはわかったので、すぐそばにあった2件目のお店

ホームセンターダイキにも行ってみました。

 

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こちらのお店にも各社のスクーター用純正オイルは置いてありました。

裏返して見るとヤマハだけが『FC』よりも高規格の『FD』規格になっていたので、「ヤマハのオイルにしようかな~どうしようかな~」と目線を横に送ると・・・

 

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カストロールの高性能2ストオイルがありました!

価格は非常に高いですが、この際仕方ありません。

スクーター用オイルよりも確実に高性能でしょう。

いちばん高い『POWER1 RACING』を選び購入、給油しました。

 

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2ストオイルについて調べてみた

今回は偶然スポーツ車向けの2ストオイルが見つかったので良かったのですが、普通は下記のスクーター用純正オイルから選ぶことになっていたでしょう。

  • ホンダ ウルトラ2スーパー
  • スズキ CCIS スーパー
  • ヤマハ オートルーブスーパーオイル

どうしてもこの3種の中から選ばなくてはいけなかった時、どれが正解に近かったのかを調べてみることにしました。

 

2ストオイルと4ストオイルの違い

まず、2ストロークエンジンの構造はガソリンとオイルが混ざった混合気をクランクへ吸入し、圧縮されて(一次圧縮)燃焼室に混合気が送り込まれ、燃焼室でガソリンとオイルを燃やして排気するようになっています。

 

4ストロークエンジンの場合はクランクにはオイル、燃焼室にはガソリンと分けて給油される構造となっている為、通常オイルが燃えることがありません。

たまに故障して白い煙を出している車を見たことがあると思いますが、あれは本来オイルが入ってはいけない燃焼室にオイルが入ってしまっている状態です。

 

www.youtube.com

 

じゃあ、2ストオイルと4ストオイルの違いは

燃えるオイルか?

燃えないオイルか?

なのかと言えば、そうではなくて

燃える前提になっているかどうかが違いなんだそうです。

 

4ストロークエンジンの場合、オイルは高温になるエンジンの中で数か月以上入っていることになります。

なので、オイルとしての性能を維持するために様々な添加剤が加えられています。

この添加剤が燃えてしまうと、燃えカスが出来て燃焼室に体積したりプラグに付着して失火の原因になってしまいます。

 

対して2ストロークエンジンでのオイルはエンジンに入るまではオイルタンクに入っていますし、使われたあとは燃えて排気ガスとして排出されています。

4ストオイルに比べるとエンジンの中に入っている時間が極端に短いのです。

なので、乳化など保管時での劣化を防ぐ最低限の添加剤を加えれば十分です。

燃えカスが出てしまうような添加剤を加える必要がありません。

 

なので、2ストロークエンジンに4ストオイルを入れると、はじめは動いていてもプラグに燃えカスがついて失火し、最終的には止まってしまうという事になります。

 

2ストオイルの種類

2ストオイルにもGROMのオイル交換でご紹介した4ストオイルと同じように基本となる成分には種類があります。

 

www.ride-write.com

 

私は4ストの場合、

エンジン内のクリアランスが大きい空冷エンジンなら鉱物油や半合成オイル

クリアランスが狭い水冷エンジンなら化学合成オイルと大まかに使い分けています。

なので、空冷エンジンのGROMには半合成オイルを使用しました。

 

基本的には2ストオイルも同じです。

ただ、100%化学合成オイル、半合成オイル、鉱物油に加えて

植物油があります。

 

今はほとんど使われていない様ですが、カストロールの『R30』というレース用オイルが有名で、排気ガスが甘い香りになります。

 

カストロールではレース用としてはまだ『A747』という混合専用オイル(予めガソリンと混ぜておくタイプ)で植物油配合の部分化学合成オイルが存在しています。

 

この植物油は化学合成オイルなどに比べて、耐衝撃性が強いので、空冷のクリアランスが大きいエンジンや、レース車両のようにピストンリングが1本しかない様なエンジンに向いているといえます。

 

 NSR250Rの場合、水冷のストリートエンジンですから100%化学合成オイルか部分合成油が良さそうです。

 

 

2ストオイルの性能

まずオイルの規格、JASO規格についてです。

  • FA (現在該当オイル無し): 2サイクルエンジンにとって最低限の性能
  • FB:FAに比べて特に潤滑性、清浄性に優れている
  • FC:FBに比べてさらに排気煙、排気系閉塞性に優れている
  • FD:FC規格の清浄性をさらにアップして、より環境に配慮している

 このことから察するに、FCとFDの違いは環境性能の差であり、潤滑性に関してはあまり影響がないようです。

但し、カーボンの付着などはFC比べると少ないのかもしれません。

 

各オイルの細かいデータはオイル缶には書かれておらず、調べてみるとデータリストにされている方が何人かいたので参考にしてみました。

 

参考サイト▼

2サイクルオイル データ表

dirtjapan - 2stオイルデータ - dirtwiki

●2サイクルオイル データ表 (※ソースあり): 元2st乗りのホムセン行脚

 

これらを元にまとめたのが下記の表です。

 

粘度指数は潤滑油の温度による粘度の変化の度合いのことで40℃ / 100℃動粘度から算出します。
動粘度の数値は大きいほど温度による粘度変化が小さいことを表し、優れているといえます。

 

動粘度は低すぎるとと油膜切れを起こしやすいですが、高いと抵抗が増えてパワーロスにつながります。

 

流動点はオイルが流動しなくなる最初の温度より2.5℃高い温度のことです。
一般に粘度の低いオイルは流動点も低く、粘度の高いオイルは流動点も高くなります。

 

引火点は、引火する最低温度のことです。

エンジンをガンガンに回すような状況では当然エンジンの温度も上がりやすいので引火点の高いオイルを選ぶほうが良いようです。

ただし実際にエンジン内でオイルに引火する2ストでは、引火点が高いとプラグがカブりやすくなったり、マフラーからオイルが飛び散りやすくなります。

 

※表が隠れている場合は横にスライドします

メーカー 銘柄   40℃ 100℃ 粘度指数 流動点 引火点
  動粘度 動粘度 (℃)
HONDA ウルトラGR2 部分化学合成 56.4 8.5 125 -20 132
Castrol Power1 Racing 2T 化学合成 43.0 7.272     70.0
Castrol Power1 2T 化学合成 43.0 7.272     70.0
Castrol Active 2T 部分合成 32.2 7.2     114
SUZUKI CCIS SUPER 鉱物 53.0 8.4 131 -30 112
SUZUKI CCIS Type02 部分合成 68.0 9.16 111 -47.5 97
WAKO'S WAKO'S 2CT 化学合成 50.87 8.41 140 -37.5 86
YAMAHA オートルーブスーパーRS 化学合成 64.6 8.89 112 -40 122
YAMAHA オートルーブ スーパーオイル(西日本) 部分化学合成       -25 70

 

100%化学合成油の動粘度が低いのは鉱物油や部分合成油に比べて被膜性が高いので、粘度が低くても油膜が切れにくく、フリクションロス(摩擦損失)によるパワーロスを抑える為だと思われます。

 

メーカー純正スクーターオイル3種を比べたかったのですが、ホンダ ウルトラ2スーパーのデータがなく、オートルーブ スーパーオイルのデータは完全ではありません。

 

しかし、

ホンダ ウルトラGR2を基準に上の表で比べて見ると、

粘度が近いのは スズキCCIS SUPER。

但し、鉱物油なのでNSRに使用する場合は化学合成油に比べて被膜性能やフリクションロスの点で劣るでしょう。

 

ホンダ ウルトラ2スーパーも鉱物油という点はわかっていますので、CCISと同じことが言えます。

 

オートルーブ スーパーオイルは部分化学合成でGR2よりも流動点が5℃低いので、GR2よりも粘度は高そうです。

引火点が低いので、カブりやオイル散りはGR2よりも少ないでしょう。

引火点を低くすることでFD規格を取得出来ているのかもしれません。

 

結論

もし緊急でメーカー純正スクーター用オイルをNSRに入れるとしたら

ヤマハ オートルーブ スーパーオイル

を選びます。

理由は部分化学合成油であることと、流動点がGR2に近いからです。

やはり水冷エンジンは化学合成オイル

空冷エンジンは鉱物油か植物油

これが基本だと私は思います。

 

そして、緊急で入れなくて済むように

ホンダ ウルトラGR2を買い置き

出発前にはオイル残量を点検するようにします。

【20本まで同梱可】HONDA ホンダ純正オイル ウルトラ GR2 分離・混合用 FC 部分化学合成油 1L