レンタル819年間会員
マイガレ倶楽部での
インプレッション
今回のレポートは
Ninja ZX-25Rです。

4気筒250ccの復活という事で
各メディアがお祭り騒ぎですが
実際乗ってみないと
何とも言えないですよね。

しかしながら
今回レンタルできたのは
フルパワーの逆輸入版。

最大出力50PSで
ラムエア加圧時には51PSと
90年代の4気筒モデルよりも
ハイパワーという事で
期待は大きくなります。

 

Ninja ZX-25R フルパワー版

カワサキの公式ホームページによると
Ninja ZX-25Rの日本向け仕様は

  • 最大電力:34kW(46PS) / 15,500 rpm(Ram Air使用時)
  • 最大トルク:21N・m(2.1kgf・m)/13,000rpm
  • 二次減速比:3.571(50/14 スプロケR/F)
  • 車両重量:183kg/184kg(SE・KRT)

メーカー自主規制はなくなり
1990年代の4気筒250ccモデルと比べても
カタログスペックでは
最高出力を上回っています。

ところがインドネシアは
排気ガスの規制の兼ね合いか
さらに最高出力が5PS上乗せされた

  • 最大電力:37.5 kW (51 PS) / 15,500 rpm(Ram Air使用時)
  • 最大トルク:22.9 Nm (2.3 kgfm) / 14,500 rpm
  • 二次減速比:3,429(48/14 スプロケR/F)
  • 車両重量:180kg/182kg(SE)

というスペック

51PSと言ったら
この間レンタルした
Z400の48PSよりも上だし
1994年の自主規制時代の
4気筒400cc最高出力53PSに
迫る数値ですから
インパクトがあります。

 

で、今回レンタルできたのは
SOXが輸入して販売する
そのインドネシアモデル
フルパワー車!

残念ながら
スタンダードモデルなので
クイックシフターは
装備されていません。

 

日本仕様のSEモデルに対して
インドネシアSEモデルは
スペック上
2kg軽量になっていますが
スタンダードモデルは
日本向けモデルに対して
3kg軽量になっています。

これはインドネシアの
スタンダードモデルに
ABSが装着されていないから。

ディスク中央にある
センサープレートは
トラクションコントロール用です。

 

メーター機能と電子制御

30年も経てばメーターに
ガソリンの残量計もなかった
1990年代のバイクと比べると
かなり進化しています。

ギアポジション
時計
ODOメーター、TRIP1・2
スピード、燃料残量、水温
平均燃費、瞬間燃費
航続可能距離
デジタル水温、吸気気温
パワーセレクト、KTRCレベル
などなど
うまくまとめられています。

Ninja250・400
Ninja1000と比べると
タコメーターの針が
中央まで赤いので見やすいです。

 

タコメーター内にある
オレンジのランプは
シフトアップインジケーター。

5000~17000rpmまで
250rpmずつ設定できます。

 

トリップや燃費計などの
表示の切り替え操作は
メーター上のボタンと
ハンドル左側の
スイッチを使います。

 

ハンドルのSELボタンを
1回押せばエンジンパワー
F・Lモードの切り替え
2回押せばKTRCのレベル3段階と
KTRCのOFFを切り替えできます。

走行中も切り替え可能ですが
アクセルを開けると
操作できなくなります。

とはいえ250ccなんで
凍結した道でもなければ
パワーコントロールは
使わないでしょうし
トラクションコントロールも
ON、OFFだけでも良かったのでは?
と感じます。

 

足回りは豪華・・・だけど

足まわりは倒立の
フロントフォーク

 

リアサスペンションには
ホリゾンタルバックリンク

 

しかしながら調整は
リアのプリロードしか
できませんし、
硬めのセッティングなのか
峠道では安心できるような
接地感は感じられませんでした。

新車のうちは動きがシブいから
という人も多いですが
走行距離もあまり変わらない
CBR250RR(MC51)では
しっかりと路面を
とらえている様に感じたので
これはセッティングの差
だと思います。

 

フロントブレーキは
ラジアルマウントされていて
ブレーキタッチはかなり
カチッとしています。

 

ブレーキレバーは標準で
ダイヤル調整式になっています。

 

もちろんクラッチレバーも
ダイヤル調整式です。

 

ポジションが中途半端

セパレートハンドルが
トップブリッジの下に
取り付けられています。

Ninja250よりも低く
垂れ角もあると思います。

 

しかしシート高が低く
なんだか中途半端なポジション

攻めるにしても
もう少しシートが高い方がいいし
ツーリングするにしても
決して楽な姿勢ではないです。

標準よりも硬めの
スポーツシートが
オプションで用意されていますが
標準と同形状とのこと。

シート高785㎜と
足つきには余裕があるので
Ninja250・400みたいに
ハイシートが欲しいところです。

 

ミラーは折り畳めて
イッパツで元に戻せます。

しかし取付位置が遠いので
走行中折り畳むのは危険です。

 

タンデムシート裏には車載工具

 

レンタル車には
ドラレコが装備されていたので
無理でしたが、
タンデムシート下に
書類ぐらいは入りそうです。

 

やっぱり独特なエンジンと乗り味

過去にはCBR250R(MC17)という
4気筒250ccに乗っていたし
だいたいの感覚は
知っているつもりでしたが・・・

 

2サイクルエンジンみたいに
失速してエンストなんてことは
ありませんが、
回転の上がるエンジン音と
スピードがなかなか
脳内で一致しません。

遅っっっっっそ!
ってなります。

6000rpmぐらいまでは
スッカスカです。

 

アイドリングは
1800rpmあたりで
ニュートラルからギアを入れると
2000rpmぐらいに上がります。

なので初心者でも
エンストはほぼないでしょう。

で、ラフにアクセル開けて
半クラを長めに発進すると
フロントフォークが
伸びるぐらいには勢いがつきます。

 

回転を上げていくと
コオォォォォォ!!
と心地の良いサウンド。

昔の4気筒250ccと比べて
メカノイズは非常に小さいです。

マフラーも静かなので
おそらく聞こえてくるのは
吸気音かと。

ただ、
CBR250RR(MC51)でも
これぐらいの音は
していたような・・・

マフラーを社外品に変えると
どうなんだろう?

 

高回転でのフン詰まり感はなく
フルパワー仕様では
レッドゾーンに飛び込む勢いです。

 

市街地

はっきり言って向かない。

低回転だと
追突されるんじゃないか?
というぐらいの加速だし、
勢いづけて発進するとウルサイ。

追い越しをかける時も
積極的にシフトダウンしないと
うまく加速しない。

アクセル開ければ回転数が
とりあえず上がるのも
感覚的にずれがあって
乗りにくさに
つながっていると思います。

また、エンジンを回すので
気温の低い11月でも
水温がすぐに上がり
クーリングファンが
しょっちゅうまわりました。

夏場の渋滞では
エンジンからの熱風が
ストレスになりそうです。

 

高速道路

高速道路は
気持ちよく走れると思います。

しかしながらここでも
しっかりシフトダウンしないと
追い越しはしんどい。

エンジン音がうるさく
ポジションも中途半端なので
長距離はキツそう。

 

峠道

サスセッティングが
どうも硬いような気がする。

道路の追従性が低く
安心して倒しこめない。

トラクションコントロールが
付いているとはいえ
この状況で
パワーバンドをキープして
走る気にもなれないです。

 

低回転でのトルク感がないので
当然狭くて荒れたいわゆる酷道では
走りにくいです。

 

燃費と航続距離

今回の走行距離は292kmで
給油量は15.28L

計算上は19.1km/L

燃費計では20.1km/Lでした。

やはりハイパワーな分
燃費はあまり良くないです。

ガソリンタンク容量は15Lで
航続可能距離は290km前後でしょう。

 

Ninja ZX-25Rまとめ

まとめとしては
51PSという数値に期待しすぎたかな?
という感じです。

昔の4気筒250ccもそうでしたが
癖のあるエンジンです。

やはり高回転型のハイパワーエンジンは
街中や峠では扱いにくいですし、
感覚的に音ばかりがデカくて
速いとは感じません。

速いと感じられる回転数では
実際のスピードも速く
制御が難しくなります。

印象としてはYZF-R25に近いです。

しかしながら
ブレーキのタッチは良いですし
高いだけあって
装備は充実しています。

でも同等の金額を出すなら
CBR250RR(MC51)

コスパを考えるなら
Ninja250の方が
個人的にはおすすめです。

やっぱりバイクは
スペック数値だけでは
わからないものだなと
痛感した一台でした。

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最後まで読んで頂き、
ありがとうございます。